Background Image
Previous Page  41 / 60 Next Page
Information
Show Menu
Previous Page 41 / 60 Next Page
Page Background

41

ヴァネッサ・ワーグナー

独自の道を歩む音楽家、ヴァネッサ・ワーグナーは、感性ゆたかで思慮深い演奏

と、多彩な音色を持ち味とする。フォルテピアノを用いたプロジェクトから現代音

楽の演奏にいたるまで、幅広いレパートリーを背景に、多岐にわたる芸術活動を展

開。パスカル・デュサパンやフランソワ・メイムンら同時代の作曲家たちからは、

幾つもの新作を捧げられている。

パリ国立高等音楽院でドミニク・メルレに師事。1等賞を獲得して卒業後、同院の

大学院課程ではジャン=フランソワ・エッセールのもとで学んだ。のちにはコモ(イ

タリア)のカデナビアのアカデミーにて、レオン・フライシャー、ドミトリー・バ

シキーロフ、マレイ・ペライア、フー・ツォン、アレクシス・ワイセンベルクら、

錚々たる音楽家たちからも指導を受けている。

1999

年、ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク(フランス)の「年間最優秀新人器

楽奏者」にノミネートされた。以来ソリストとして、世界的なオーケストラや指揮

者と共演を重ねている。

室内楽奏者としても引く手あまたのワーグナーは、しばしば親しい演奏家たちと公

演を行っている。とりわけ、オーギュスタン・デュメイ、ピアニストのマリー・ヴ

ェルムラン、セドリック・ティベルギアン、ウィレム・ラチュウミア、電子音楽家

として名高いムルコフと共演。

現在、シャンボール音楽祭の芸術監督。フランス共和国芸術文化勲章“シュヴァリ

エ”を受章。

ヴァネッサ・ワーグナー