

モーツァルト 幻想曲
KV457 -
ピアノソナタ
KV475 - KV332 /
クレメンティ ピアノソナタ
OP.34-2 27
クレメンティのト短調の『ピアノソナタ』をよく演奏されていますね。
A.C.
いつも大きな喜びをもって弾いています。
しかし今回、この作品にも多くの時間を費やされました。
A.C.
たしかに遅くまで待ちました。人生、急ぎすぎてはなりません。あることに
は熟成が必要です。
聞き手 アラン・コシャール、
2012
年
6
月
22
日
(
1
)
1781
年
12
月
24
日、ウィーンにて、モーツァルトとクレメンティの間でピアノ対決が行
われた。この後、モーツァルトは(父宛の手紙のなかで)クレメンティのことを「単なる機械」、
「あらゆるイタリア人とおなじく、いかさま野郎」などと、痛烈に批判している。クレメンティがこ
れを知ったのは、モーツァルトの没後さらにずいぶん経ってからのことである。クレメンティ
はこれらの言葉に苦しんだものの、モーツァルトを心から賛嘆する姿勢は変わらなかった。
(
2
) フランスの女流ピアニスト、音楽教育者。
1898-1986
。弟子にディヌ・リパッティ、サンソ
ン・フランソワなどがいる。
私は何かを演奏するのに
急ぎすぎる
こと
はありません。
自分をそこに見いだす時間
が必要なのです。