

ロマン主義の息吹を伝える『シューマン:弦
楽四重奏曲作品41』(LDV)でCDデビュー
を果たしたエルメス四重奏団が、フランス
人作曲家による3つの傑作へと舵を切り、
最新盤を完成させた。ドビュッシーの《弦楽
四重奏曲 ト短調》(1893)、ラヴェルの《弦
楽四重奏曲 ヘ長調》(1903)、そしてデュテ
ィユーの《夜はかくの如し(Ainsi la nuit)》
(1977)を選曲したエルメス四重奏団のメ
ンバーたちは、このアンサンブルの経歴と音
楽的アイデンティティの形成において極め
て重要な役割を演じた3作品を、録音マイク
に託したのである。