

三つの
弦楽四重奏曲作品
44
は、弦楽
四重奏曲の歴史の中でもっとも重要な作
品であるに違いないにもかかわらず、い
まだその価値は正当に評価されていない。
これらは、作品
1 2
、
1 3
、
80
、五重奏曲作
品
18
、
87
、そして弦楽八重奏曲作品
20
とともに、同時代の音楽家たちには例が
見られない室内楽の秀作となっている。
現在知られている作品番号の順序は、作曲の順序とはかなり異なっている。
作曲順序に従って聞くと、メンデルスゾーンの中に生まれていた独自の感受性を
より明快に、より魅力的に、より感動的にとらえることができる。
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メンデルスゾーン ターリヒ弦楽四重奏団