

アルド・チッコリーニ
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なぜこのようなワルツ選集を録音されたのですか。
アルド・チッコリーニ
(Aldo Ciccolini):
随分昔からこのような録音を実現したいと思い描い
てきました。真面目なものから、歌うようなもの、さらには大衆的なものまで、様々なスタイル
の音楽を混ぜるのは楽しいことでした。
この録音は、
13
人の作曲家による
13
曲を集めており、あなたが今まで出された録音の中
でも最も変化に富んだものとなっていますが、どのように構成されましたか。
A.C. :
柱となる曲がふたつあります。全曲の中でも最も展開の度合いが高く演奏も大変に
困難ですが、同時に非常に興味深い曲です。ひとつはフォーレの『ヴァルス・カプリス』第
3
番 作品
59
で、かつてのパリの貴族社会に我々を誘うような曲です。もうひとつはガブリエ
ル・ピエルネの『ウィーン組曲』で、フォリー・ベルジェール〔
19
世紀末から
20
世紀はじめに
人気を誇ったパリのミュージック・ホール〕で演奏されてもおかしくないような、フォーレとは
全く別の性格を持った曲です。