

74 BRAHMS_INTÉGRALE DE L’ŒUVRE POUR PIANO
ヨハネス・ブラームスは全122作品を
世に残したが、そのうちピアノ独奏のた
めに書かれた作品は20曲余りにすぎな
い。それでも、ピアノ独奏曲の作曲期間
は40年以上におよぶため(作品1~作品
119/1851年~1893年)、その軌跡に
はブラームスの全創作活動が凝縮され
反映されていると捉えることが出来る。
さらに各ピアノ曲を注視することで、彼
特有の作曲様式が早くも初期には片鱗
を示し、やがて確立・複雑化されて、つい
には成熟と共に至高の真髄に達した過
程を浮き彫りにすることも可能である。