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35 グザヴィエ・フィリップス | ローザンヌ・ソロイスツ ソリストとして、この曲とどのように向き合っていますか? この協奏曲には、ピアソラの全作品に繰り返し現れる要素が凝縮されています。たとえば、 今回私たちが徹底的な体得を目指した、時の深部でリズムが刻まれているような容赦なき 律動の感覚、あの険しさ、あの攻撃性、そして生と死に対する反骨的精神……。とはいえそこ には、どこまでも敏感な感受性や、悲痛で涙を誘うような美しいパッセージもあります。ピア ソラは、情にもろい人でした。その多感さが、彼の荒々しい音楽表現の間から垣間見えます。 険しさの背後に、限りない優しさが隠れているのです。私は、そのような彼の性格の一面に、 自分自身の姿を重ね合わせています。だからこそ彼の音楽は、常に私の胸に響いてきたので しょう。私にとって《バンドネオン協奏曲》は、広大で、内容豊かで、偉大な作品です。そこに は、すでに彼が《四季》や他の作品で表現していたあらゆるものが集約されています。五重奏 曲のような小編成の作品を手がけた後、彼は対位法を駆使し、オーケストラという濃密な作 曲書法へと回帰しました。まるで「これこそが私の原点なのだ」と私たちに伝えているかのよ うに。ある意味、この作品はナディア・ブーランジェに贈られた返礼なのです。

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