37 グザヴィエ・フィリップス | ローザンヌ・ソロイスツ 律動という根本的な問題に話を戻しましょう。ピアソラのリズムをどのように体得していっ たのですか? コントラバス奏者が極めて重要な役割を演じました。私たちはまず、ゆるやかなパッセージ でビートを引き伸ばすすべを体得しました。それ以外の箇所では、タンゴがもつ身体的な側 面を追求しました。全てをミリ単位で緻密に調節し、その瞬間のエネルギーを共有しながら 全員の演奏が一糸乱れず揃うことが不可欠でした。その点で、この音楽を指揮者なしで準 備し、演奏することは大きな挑戦でした。私のビジョンは最初から明確でした。指揮をするこ とではなく、自律の道へと演奏者たちを導くことが私の役目でした。彼らが個々の枠を超え、 共有すべきエネルギーを見出すために互いの音に耳を傾け、一体となって演奏できるよう促 したのです。彼らは、そのプロセスや楽曲に情熱を注ぎ、特殊奏法、リズム、互いを聞き合う といった課題から素晴らしい成果を得られることを身をもって知りました。他のどんなジャン ルの音楽よりも、タンゴは固い結束を奏者たちに求めます。途轍もないエネルギーと、並外 れた集中力を必要とする音楽なのです。それが人間味と情熱に満ちた冒険を生み出し、今 回のレコーディングをいっそう魅力的な体験にしてくれました。
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