45 ベアトリス·べリュ 編曲とは、他者が書いた作品に、個人的な光を当てる行為であるわけですが、その事実に 怖気づくことはないのですか? オーケストラの華麗なサウンド——たとえば、猛烈な金管楽器や、長く音を保つ弦楽器—— をピアノで再現するのは、実に困難な作業です。それは知的・芸術的・ピアニスティックな観 点からみて、途方もない挑戦です。しかし一方で、たくさんの刺激も得られます! 予想外の 道を辿ることで、時折、未知の領域へと至ることさえあるのですから! そのうえ編曲者は、 原曲の“神聖不可侵さ”を前にして身動きが取れなくなることなく、自由を感じていなければ なりません——たとえそれが、私たちの教師たちの教えに反するとしても。なぜなら偉大な 音楽は、多少のクレシェンドやアクセントの脱落、その他の些細な妥協案に、目をつぶる力強 さをそなえているからです。編曲は必ずや冒涜を伴います。したがって私は、冒涜に魅せられ ているのでしょう!
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