ベアトリス・べリュは、フランツ・リストの音楽との密な 接触を通して、“物語る”センスと彩色の才能を育んだ。 今や彼女は、ピアノをオーケストラに変貌させ、音素材 を形づくり、奥深く詩的な雰囲気を生み出し、私たちを 夢幻の世界へといざなうことができる。自然に囲まれ て育ったべリュは、つねに童心を忘れず、おとぎ話から 飛び出してきたキャラクターたちで一杯の想像世界を 展開させてみせる。とはいえ彼女は、おとぎ話の“しきた り”を覆すこともはばからない。べリュは編曲と作曲の 能力を駆使しながら、おとぎ話を独自の手法で紡ぎ、愉 悦と戦慄と混沌を引き出していく。
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