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36 夜想曲 フォーレのソナタ第2番(1916-1917)は、シマノフスキが《神話》の直後に作曲した《夜 想曲とタランテラ》(1915)と同時代の作品です。当時の批評家エミール·ヴュイエルモー ズは、シマノフスキを“ポーランドのドビュッシー”と評しました。この言葉は、《夜想曲とタ ランテラ》の特性にも当てはまると思われますか? エヴァ·ザヴァロ:本アルバムのタイトル「夜想曲(ノットゥルノ)」は、《夜想曲とタランテラ》 にちなんでいます。この曲は、[ポーランド南部の]ザルジェ——私の祖父が生まれた町に近 い場所です!——にて、シマノフスキが、友人でヴィルトゥオーゾ·ヴァイオリニストのパウル· コハンスキのそばで作曲した作品です。前半の〈夜想曲〉は、スペイン——かすかにオリエン タルな香りを漂わせる暖かい夜——を想起させます。とはいえシマノフスキは、地中海沿岸 を広く旅していたにもかかわらず、スペインに行ったことはありませんでした! 〈夜想曲〉の 幻想的な音楽は、もっぱら想像世界の雰囲気や気分を喚起しているのです。シマノフスキは アルベニスの《イベリア》を聞いたことがあったに違いありませんし、他の多くの作曲家たち と同様、スペイン音楽に惹かれていました。同時に彼は、新しい美学——フランスの印象主 義——にも目を向け、多分なインスピレーションを授けられました。シマノフスキの音の探求 は、とりわけ《交響曲第3番「夜の歌」》[1916]において、様式的な飛躍を遂げることになり ます。

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