31 エヴァ・ザヴァロ | クレマン・ルフェーヴル エヴァさんから本盤での共演を提案されたとき、どのように受けとめましたか? クレマン·ルフェーヴル:二つ返事で引き受けました! エヴァが選んだ2人の主役は、私の 大好きな作曲家ですが、それまで、ごくたまにしか彼らの作品を演奏したことはありませんで した。私は長年、フォーレの音楽と不思議な関係を結んでいました——大好きであるにもか かわらず、近づく勇気が持てないでいたのです。私がフォーレの作品を弾き始めたのはかな り遅い時期で、はじめに初期の室内楽曲数曲に取り組みました。エヴァとは《ピアノ四重奏 曲第1番 作品15》で何度も共演してきました。エヴァと私は、音を介して語りかける姿勢や 音色の探求の面で、自分たちの音楽的アプローチが似ていることに気づきました。フォーレの 《ヴァイオリン·ソナタ第2番》は、第1番に比べると演奏される機会が遥かに少ないものの、 私自身は第2番により強く惹かれました。フランスでは、シマノフスキの作品は未だにごくま れにしか演奏されません。彼の音楽に身を浸したいと望むようになったきっかけは、私自身 が聞いたピアニスト仲間たちの演奏です。エヴァから、“夜”をテーマに2人の作曲家を結びつ ける計画を打ち明けられたとき、感覚的なアプローチでありながら極めて説得力のあるプロ ジェクトだと感じました。
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