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45 ウィレム·ラチュウミア コントラストと意外性を愛おしんだ彼は、祖先たちの霊魂や祖国 ブラジルの自然に宿る活力に心を寄せ、それゆえに“白いインデ ィオ”の異名をとった。児童の音楽教育にも情熱を注いだヴィラ =ロボスは、数々の童謡をもとにピアノ曲を書いた。それらの多く は、百科事典さながらの三つのピアノ組曲——《実用の手引き》、《 赤ちゃんの家族》、《シランダス》——の礎とするために、彼がみず から収集した童謡である。このほか彼のピアノ独奏曲として、《ブ ラジル風バッハ 第4番》、《ショーロス 第5番》、名曲《ブラジルの 詩》などが挙げられる。ウィレム・ラチュウミアは《ブラジルの詩》 を、2008年に発表したソロ・アルバム『Impressões』に、カルロ ス・グアスタビーノとアルベルト・ヒナステラ[いずれもアルゼンチ ンの作曲家]の楽曲とともに収めている。
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